大航海時代、コロンブス、マゼラン、ヴァスコ・ダ・ガマ・・・。
ダーウィンの「ビーグル号航海記」
小説であれば、「十五少年漂流記」「どくとるマンボウ航海記」「高丘親王航海記」。
好奇心は猫を殺す。
たとえ命の危険があったとしても、未知のものへの衝動を抑えきれない人物が存在する。
人類未踏の地、地球最後の秘境、そして宇宙へ。
トイ・ストーリーでもバズ・ライトイヤーは言う、
「無限の彼方へさあ行くぞ」。
そして、そういった危険を冒すようなことはしない人であっても冒険譚には胸踊らされるのだ・・・人間の性か。
狩猟民族の中に思春期の若者だけで狩に行かせる儀式を持つ部族がいる。
若者だけのグループは部族が開拓してきた確実な狩場ではなく、未知の場所へ向かう傾向があるという。
当然、帰りの道を見失えば死に直結するし、思わぬアクシデントに遭遇する確率も高くなる。
しかし新たな狩場を発見することもある。そうやって歴史を紡いで行く。
この作品は当初、窓の向こう側の景色に「クラーケンに襲われる帆船」を用いるつもりでいた。
やはり危険性というのを前面に出したかったのだが、どうにもしっくりこない。
最終的に入り江の灯台にした。出港か帰港か、その選択は曖昧に。