創作ノート:日蝕

日食とは、国立天文台のHPによると、 “日食とは、月が太陽の前を横切るために、月によって太陽の一部(または全部)が隠される現象”とのこと。 さらに、次の3種類に分類される。 太陽の一部が月によって隠される部分食、 太陽の...

創作ノート:白い庭

地中海を望む白亜の邸宅、オリンポスの神々の彫像、人口洞窟、果樹園。 円と矩形、精密に計画された幾何学的庭園。 この作品は、上記のようなイタリアの庭を想定した。 まばゆい白の、白昼夢のような世界。 悲劇のヒアキントスのよう...

創作ノート:冬の庭

クリスマスリースから着想した作品。 リースには魔除け、祈願の意味があるという。 正月のしめ飾りも同様のものだろう。 玄関は家の入り口であり、外からの厄災を防ぐ。 旧約聖書の出エジプト記では、神の裁きを過ぎ越す。 森の豊穣...

創作ノート:庭球場の秋

作品と額の関係。 ルーマニア出身でパリで活動した彫刻家ブランクーシは、台座も作品の一部として重要視していた。 私が学生だった頃のトレンドは抽象絵画で、額は目立たず、作品を邪魔しないものを選ぶというのが定石だった。 いや、...

創作ノート:薔薇と画家

作品に用いたのはルドゥーテの薔薇。 ルドゥーテは18世紀から19世紀のフランス宮廷で活躍した「薔薇の画家」として有名な画家。 物心ついた時から絵を描いているけれど、そういえば薔薇を描いたことがない。 ひまわりもないけど・...

創作ノート:あなたの庭はどんな庭?

「あなたの庭はどんな庭?」はアガサ・クリスティーの短編小説。 イギリスの童謡マザー・グース「へそ曲がりのメアリー」の一節。 灰色の脳細胞でおなじみの名探偵エルキュール・ポワロが活躍するミステリーだが、 このポワロのキャラ...

創作ノート:無垢の庭

抑えた色調。 少しだけグリーンが入ったグレーが好きだ。 ストイックさの中にも温かみが出る。 男性と女性で色の感じ方が違うという研究がある。 病院の待合室にリュックを忘れたことがあった。 家族の分も含め複数の荷物を持ってい...

創作ノート:花と鸚鵡

鸚鵡が日本にもたらされたのは案外古く、647年だという。 絵画に登場するほどに一般的になったのは江戸時代からだろうか。 花と鳥は日本画の系譜において伝統的な主題だろう。 明治から昭和を生きた日本画家、小原古邨(おはらこそ...

創作ノート:ヴァンサンヌの森

パリには400を超える市立公園や庭園があるという。 ちなみに東京都の都立庭園は9つ(小さな公園を含めると9500箇所だというが)。 なるほど、地方から上京した時、街中の緑の多さに驚いたのも頷ける。 総面積は約8,076ヘ...

創作ノート:正午/階梯/裏庭

正午の影の長さについて 季節と緯度、満天の星空の下にある時とは違う種類の宇宙感覚。 坂のある街の裏庭、路地に続く石造りの階段。 眩しさの中にある記念撮影。 懐古趣味的なSF小説のように、 鄙びた色彩と線と面のコンポジショ...

創作ノート:草競馬

「草競馬」はアメリカの作曲家フォスターの陽気でリズミカルな楽曲。 牧歌的な高揚感、田舎町のひと時の娯楽といったところだろうか。 ユーモラスな一面とはまた別の、大陸の空気感というか、馬と人と、広がる大平原の乾いた精神性・・...

創作ノート:金色の午後

「不思議の国のアリス」の作者ルイス・キャロル(本名チャールズ・ラトウィッジ・ドジソン/数学者)。 彼がカメラを購入したのは、写真が一般に広まっていく時代と重なる1856年。 そして、その年のうちに、「不思議の国のアリス」...

創作ノート:メランコリア

憂鬱=メランコリーの歴史は古く、古代医学の四体液説は、人間の体を構成する血液・粘液・黄胆汁・黒胆汁の4つの体液が性格にも影響するとして、黒胆汁の気質を持つ人には憂鬱症状が見られるという。 「黒い」という意味の古代ギリシャ...

創作ノート:Periplus -航海誌

大航海時代、コロンブス、マゼラン、ヴァスコ・ダ・ガマ・・・。 ダーウィンの「ビーグル号航海記」 小説であれば、「十五少年漂流記」「どくとるマンボウ航海記」「高丘親王航海記」。 好奇心は猫を殺す。 たとえ命の危険があったと...

創作ノート:虹

善き羊飼い。 羊のために命を捨てるイエスの比喩。 そして神に約束された契約の証、虹。 旧約聖書創世記、堕落する人類に対する失望、神は怒り、 地上の生き物を滅ぼす洪水をもたらす。 正しく生きる人であったノアとその家族、すべ...

創作ノート:海

海辺のリゾート。 白い砂浜、陽光、開放的な空気、 ヨット、カジノ、そのほか享楽的な遊び・・・。 白昼の悪魔 太陽がいっぱい 悲しみよこんにちは どうしてもイメージがサスペンス寄りになってしまう。 リゾートでの休暇、ヴァカ...

創作ノート:水の器

あじさい、学名「Hydrangea macrophylla」 英語では「hydrangea」、ギリシャ語が語源で「水の器」という意味。 梅雨の季節、雨に打たれる手毬のようなあじさいの花はみずみずしく可憐だ。 原種は日本、...