創作ノート:「Blue Moon」

1年のうち、季節を4等分したそれぞれの季節に満月は通常3回。
しかし4回出現することがあり、その時に3回目の月を「Blue Moon」というそうだ。
19年に7回出現し、古い惑星表では実際に青く印刷されていたという。
極めて稀なことで、不吉の前兆とされてきた。近年では逆に見ると幸せになれるそうだ。
幸福とは、極めて稀なるものになってしまったのだろうか・・・。

月光は、音楽の世界ではロマンティックだが、
民俗学ではホラーだ。
人狼伝説は、日中は人の姿をしているが、夜になると狼人間に変身して家畜や人を襲うというもの。
これは広大な森が広がるヨーロッパにおいて、いかに狼が古来より恐れられてきたかを物語る。
また人狼伝説には吸血鬼伝説と同じく、狂犬病との関連もあるそう。
スラヴの伝説では、狼憑きが殺されるとヴァンパイアになり、ヴァンパイアが人間を襲う時には時折狼に変身するといわれている。

この作品は、月の不穏なイメージの方をとった。
二つの月、一人の少年、二つの窓、鳥の巣の中の三つの卵、4と5
そのリズム、呼応する響、数の遊びと宇宙の深淵。

窓と卵、そして星空は作品に多用するモチーフだ。
窓は異世界との境界、卵は生命の象徴、星空は神秘。